行かなかった台湾公演
昨年、新聞でアリーナツアー中止の記事が取り上げられて一か月ほどで、JUMPの台湾公演が決定した。
別に対して驚きもしなかった。ジャニーズの海外公演は急に決まることが多いからだ。
でも何よりびっくりしたのは、私が行けないから行かなかった訳ではなく、行けるけど行かないという選択をしたことだった。
中高生の時みたいに、お金が用意できなかった訳でも、日程的に無理があったわけでもない。でも自ら、そこまでしては行かないかな。という判断をしてしまっていた。
私は一年くらい会えなかったからと言って、担降りしたりはしないけど、明らかに昔と応援のスタイルが変わっていた。
中高生の時は、Hey!Say!JUMPが私の全てで、もし彼らのうちの誰かが結婚会見なんてことになったら、平気で2,3年は引きこもりになっていたかもしれない。
でもこの間、私の推しである大ちゃんが〇岡さんと熱愛が出ても、「あら、よかったわね、やっと人として幸せになる準備を始めたのかな」とさえ思ってしまう。それはプライベートにおいて、関心がないとかそういうわけではない。
どんな音楽が好きかとか、どんな食べ物が好きかとかそういったことはもちろんファンとして知りたいと思っている。でも、アイドルしている彼を見ているのは大好きだけど、彼の全てを知りたいとは思わなくなったし、一番の変化は同担拒否をしなくなったこと。ファンの子にファンサしているのを見て幸せそうな大ちゃんと、されてるファンの子を見てると嬉しくなるし、ファンサされるかなってドキドキしてるファンの子を見ると、大ちゃん気づいてあげて!って心の中で念じてる。
私の中で大ちゃんや、Hey!Say!JUMPが占める割合が大きすぎて、それだけで一喜一憂することがほんとに多かった。だいぶ大人になって、外の世界との関わりが増えて、いろんなコミュニティの中で自分が形成されるようになると、そこまで依存することもなくなった。
それは別に愛が減ったとか、熱が冷めたとかそういうことではなく、自分を形成するものが増えたから必然的に変わっていく変化の一つで、それが大人になるってことなんだと思う。だから、熱中して、応援している若い子たちを見ると、それはそれで昔の自分を見ているようだし、今の私にはもうできない応援の仕方だから少しうらやましくなったりもする。
お金の使い方もしかりだ。学生の頃の私は、ブランド物のバックやデパコスにも大して興味はなかったし、お金の使いどころがあまりなかった。加えて両親という強力なスポンサーのおかげで、必要な時に必要なお金をもらっていた。つまり、自分でお金の使い方を選択するということがなかった。
大人になった今は人並みにいいものを持ちたいとも思うし、習い事などで自己投資みたいなこともしている。月に入ってくるお金と使うお金の収支も考えるようになった。その中で、すこしずつ節約をしたら台湾公演で使ったお金くらいはすぐにたまるのだと思う。
でも、少し待てばまた会えるのだ。
大人の時間の進み方はものすごく速い。学生の時間の進み方が自転車並みだとしたら、今の私の時間の進み方はランボルギーニだ。学生の時の一か月は今の私の3日間くらいだ。半年会えなかったとしても今の私にしてみれば、ほんの0.5ヵ月ほどなのである。
新年のコンサートが終わったと思ったら、また新年のコンサートに行っている。カウントダウン当たらなさすぎて友達と嘆いていたら、「あれ?この間もこの話したよね?」ってなってよくよく考えたら去年のカウントダウンだった、なんてざらにあるのである。
好きの分量が減ったのではなく、愛はむしろ増え続けている。大人になって、自分でお金や時間の使い方を選択するようになると、その時の自分にとって最良の選択というのがよくわかるようになった。
だから、私は台湾公演には行けたけど、行かなかった。他にお金を使うこともあるだろうし、無理して予定を開けなくても、その日にやることをやってしまえば後々自分が楽もできる。総合的に判断して今回は行かないという決断をした。
私がこれだけ長い間ジャニオタを続けられているのには応援スタイルの変化も大きく関係していると思う。自分のペースで応援していくことが、ジャニオタを続ける秘訣なのだ。
だから、これからも私はゆったり 自分らしく応援していく。年々大きくなる愛を携えて。